いや~。ビックリした。
何がビックリしたって、筑波サーキット1分切りのお客さんがウチのお店から2人も出た。
今シーズンの筑波サーキットタイムアタック界隈は何だか注目度も高くスバル勢も頑張っていてちょこちょこ1分切り達成したんだって、と言う話は聞こえて来ていて
ウチのお客さんも頑張っているお客さんが居たので走る度に気になってしょうがなかったけど、
タイムアタックシーズンギリギリの2月頭で2台達成の声はとても嬉しい。
筑波サーキットのタイムアタックをしていると、1秒台から0秒台までのステップがとても長くて、トントン拍子にタイムが上がってきたお客さんにとってはそこから先何でタイムが上がらないんだ?
とヤキモキするフェーズがあって、パワーアップに進むか、軽量化するか、規格外のタイヤにチャレンジするか、と選択に悩むフェーズがある。
気が付くと、どれも一通りやって結果に結びつく形になって行く人が多いけど、タイムのる冬の間に達成したいとなるとチャンスも限られてくる。
走るとタイヤは消耗するし、ちょっとしたトラブルも出るので次の走行会までにそのトラブルを解消する必要もある。
ウチのお客さんもタイヤサイズが合わないと分かると、手持ちのタイヤを売却して何とか次の走行会までに希望のサイズを揃えているし、仕事終わりにコツコツとトラブルと向き合いながら作業しているのも知っているので、目標達成はお客さんの絶対達成するぞ!と言う熱意に他ならない。
筑波サーキットからレッカーで移動して夜の11時ぐらいにお店に置いてってもらった事もあったな。
そんな、苦労を見ているので本当に心からおめでとうございます。
と言う思いしかない。

ウチもウチで、とても勉強させてもらっている。
特にECUセッティングってデータの中身が見えないので、何が正解で何がダメかが分かりにくい。
20代前半からスバルのECUを触り続けている倉林もこの歳になってもまだまだ成長を続けているし毎回悩んでいる。
指標としてはパワーグラフもあるので、パワーが出ていれば偉いような気もするけどそれだけでも無い。
サーキット走行車両のセッティングにおいては、速く走れることと、壊れないことの両立を求められるのでこの点は、とても勉強になっている。
ストレートの車速やGPSロガーの加速曲線などECUセッティングをして良かったのか悪かったのかが、分かりやすく見えてしまうので倉林も手を抜けないし、エンジン壊れちゃったら元も子もない。
なので、ブースト圧はちゃんと見てねと倉林は口すっぱく言うけど、過度のブースト圧はリスクが増える割にリターンは少ないんだよね。
それぞれ、お客さんが車載動画を上げてくれているので、是非見てって下さい!

すてぃぐさん
インプレッサ GDB-E
TC2000
Best Time 59秒497
エンジンはノーマルで一度も空けていないエンジン走行距離もそれなりなので、連絡もらう度に壊れっちゃったかな?
と思うけど今の所大丈夫で健気なエンジン。
タービンは1回目のECUセッティングの時にタービンの寿命が発覚して全然パワーが出なかったので、ウチで中古のスペックCタービンを用意してリセッティングにチャレンジしてくれたGDBです。

ウチでは、ECUセッティング、車高調、クラッチ、リヤLSDなどをやらさせてもらってます。
達成前は、走る度に何かしらマイナートラブルに見舞われて大変だったけど、挫けずに修理を続けてここまでやって来て凄いです。
走行動画はこちらからどうぞ
(最初の59秒941の車載動画しか見つからなかったのでそのリンクです。)

すーびーさん
WRX STI VAB
TC2000
Best Time 59秒746
昨シーズンは、タービンノーマル、エンジンノーマル、ウチでECUセッティングさせてもらってチャレンジしていて、1分00秒台でギリギリ1分切りできずでしたが、裏ストレートのトップスピードが180kmオーバーだったので調子の良い状態で来シーズンもそのままチャレンジするのかな?
と思っていたら、エンジンとタービンの相談を頂き、あっさりと仕様変更。
タービンは噂のGCG G25 660タービンで、エンジンはMahle Piston KITで4032材のモデルなので、ウチのエンジン屋さんはどっちかって言うと純正寄りだけど良いの?と心配していましたが、すーびーさんは全然良いです。
とのことで、コンロッドもコストの観点からTOMIさんのコンロッド。
どちらかと言うと、スペシャルエンジンと言うよりは普通に鍛造組みました。みたいなエンジンで排気量も普通に2Lのまま。
元々、トップスピードが180kmオーバーで調子よい車両だったので、変に触ってトップスピード落ちましたパターンは嫌だなぁ。
とプレッシャーもありましたが、今の所エンジンも選んだタービンも調子が良いようで筑波1分切りを達成できました。
すーびーさんは半プライベーターさんなので、ウチのエンジン作業が順番待ち過ぎて今シーズンに間に合わないよ。
となって、相談の上エンジンを降ろして持ってきてくれると言うウルトラCの方法で、ブレークスルーしてくれた強者です。
ワゴンRのトランクにエンジンが積んであったのを見た時はマジか!となりました。
作業は2度とやりたくないって言ってたので、今のエンジン壊さずに大切に行きましょう。と思っていますが、ドクマムシさんの走行会の筑波全部出走予定と日光サーキットも走るので、まぁまぁ酷使されてて心配はつきません。
走行動画はこちらからどうぞ
(まぁ、計数無しの400馬力は結構速いです)